開発コンサルタント
のつぶやき

アルメニア国地方産品と地方ブランドの開発プロジェクト フェーズ2

アルメニア観光の魅力

 アルメニアは世界で初めてキリスト教を国教と定めた国で、世界最古の教会であるエチミアジン大聖堂や修道院、神殿など3つの世界遺産があります。歴史や文化的な魅力だけでなく、コーカサスの雄大な山と渓谷の中をハイキングしたり、ひき肉や豆、ナッツをブドウの葉で包んだドルマという伝統料理や、湖でとれる鱒料理などの郷土料理も楽しめます。

 アルメニアの地方では、生計を立てるために民宿やレストランを営む方が多くいます。事業者の方々は街歩きツアーや農業体験なども企画していて、秋の収穫の時期には、ぶどうやあんずなどの果物の収穫や、ワインやウォッカ作りも体験でき、夕食の席では自家製のワインとウォッカを薦めてくれます。昼間はシロップづけしたクルミと自家製ケーキを、庭で採れたハーブティーと一緒に頂くなど、落ち着いた豊かな時間を過ごすことができます。しかし、海外からのツアーは首都エレバン近郊を周るものが多く、アルメニアの地方の魅力を十分に伝えられていません。アルメニア側関係機関と取り組んでいる観光開発活動の1つは、地方を含む新たな観光ルートを紹介し、観光に携わる民宿などのお客を増やすことです。

 先日、中小企業開発センターの地方事務所を訪問し、その地域の観光資源や観光関連事業者について意見交換しました。紹介いただいた事業者のひとつは、世界遺産に認定されている荘厳なハフパット・サナヒン修道院のある、ロリ県の民宿です。夫婦で経営されている民宿で、アルメニアで伝統的に親しまれているバーベキュー料理を振る舞っていただきました。下ごしらえや料理の際には、ご夫婦と話をしながら一緒に準備しました。味もとても美味しく、宿帳には料理を堪能したとするコメントが多く残っていました。この記事を読まれた方々にもアルメニアを旅行して頂き、その魅力を感じてもらえるように、現地の関係者と協力しながら、民宿など観光事業者の育成を進めていきたいと思っています。
アルメニア民宿BBQ