開発コンサルタント
のつぶやき

ホンジュラス国金融包摂を通じたCCT 受給世帯の生活改善・生計向上プロジェクト

施策評価を交えたプロジェクト運営

このプロジェクトでは、最貧困層の金融アクセス改善や零細ビジネス活動などの促進を通じた貧困削減を進めています。その際、これまでに行った活動が、どのような効果を生んできたのかを検証することで、より良い活動に軌道修正するようにしています。

2016年4月からの約1年間では、まず約1千世帯のパイロット貧困世帯に対し、彼らの自助努力を促すような活動(研修やコーチングなど)を行いました。そうした努力の結果、パイロット世帯の口座預金残高の平均値は、ほかの世帯の約2倍に達しました。(注:約1年間のパイロット期間中、研修などに招待した約1千世帯と、それ以外の約1千世帯について、ランダム化比較試験に基づく比較を行いました。)口座預金残高が増えたのは、金融能力向上や生業ビジネス活動活発化などにより、資産形成が進んだためであると考えられます。

このように、最貧困層の経済的エンパワメントや金融活用活発化などを引き起こしている要因を分析し、それを踏まえた改善策を、中央政府、市自治体、金融機関と共に進めています。計量経済学に基づく施策評価を行い、その評価結果を今後の政策・施策に生かしている訳です。プロジェクトの経験が、相手国の政策・施策に取り入れられ、相手国側の意欲が高まると、それが励みになります。

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