社長エッセイ

【部長シリーズ第6回】挑戦を続けていくために

2019年が始まりました。今年は皆さんにとって、どんな年になるでしょうか?

2001年に岡部さんが一人でKMCを立ち上げられてから、今年は20期を迎えます。その歴史は、挑戦の連続だったといえるのではないでしょうか?

私が入社した2006年のKMCは、社員数も20名程度、恵比寿の長谷部第3ビルという古いビルの9階で、こじんまりと仕事をしていました。社員は、基本的には単独型業務か、他社の案件に補強として参加していたように記憶しています。部はなく、社員は好きな業務、可能性のある業務にそれぞれが応札して、実施していました。個人商店の集まりのような感じでした。会社として人材育成をするとか、組織強化をするという議論もありませんでした。当時、私は大阪在住でしたので、他にどんな社員がいるのか、他の社員の方が何をしているのか、ほとんど知りませんでした。そのような中で社員の定着率も必ずしも高くなったと記憶しています。

それが13年たつと、社員は2倍、ベトナム、ラオス、スリランカに現地法人をもち、数多くのチーム案件、企業支援案件を継続的に実施できるようになっています。開発業界での知名度も上がり、他社のコンサルタントの方にも「御社は魅力的な案件をたくさんやられていますね」と時に羨望とともに言われるようになっているのです。社員のあり方も変わりました。今のKMCを個人商店の集まりと思う人は誰もいないでしょう。部やチーム案件、タスクフォース、サブグループなど様々な仕組みを通じて、社員同士のネットワークが構築されています。声を上げれば、誰かが応えてくれる、そういう関係性が築かれています。

KMCが現在の地位を築くためには、数多の努力、挑戦がありました。様々な制度やしくみはもちろん大切ですが、業務上の新たな分野を切り開くには、どなたかの勇気をもった果敢な挑戦が不可欠だからです。もちろん挑戦が実を結ぶためには、挑戦に見合う能力や胆力、最後までやりきるコミットメントの高さ、持久力などが求められます。挑戦を通じて、人は着実に成長し、次の挑戦を可能にする能力を身に着けることができます。挑戦をした社員がいたからこそ、今のKMCがあるのです。

9月の合宿以来、私自身もKMCの文化を振り返る機会をいただいています。その中では「挑戦」が一つのテーマとなっています。これからも成長を続けるためには、新たな分野、新たなクライアント、新たなスキームへの挑戦が不可欠です。もっと多くの社員が、挑戦したい、次のステージにあがりたいと感じる文化になればよいと思いますし、そのために制度面で改善できるところはどんどんやっていければよいと思います。

しかしもっとも重要なのは、「挑戦しよう」と考える社員の皆さんの意識や姿勢だと思います。先輩たちのこれまでの挑戦の歴史を理解し、自らもその一部になろうと考える人が増えるといいなと思います。そのためには、挑戦に耐えうる能力を身に着けていただく必要があるでしょうし、挑戦する際に協力してもらえる人脈やネットワークを持っておくことも重要です。挑戦を自分事として考えられる想像力も必要だと思います。案件を自分で形成する、提案する、受注する、運営するとはどういうことなのか、常日頃から周囲から学び、自分のものとしていく姿勢がとても重要です。学ぶ材料、成長する材料はそこら中に転がっています。挑戦の果実は、自分自身に返ってくるのです。そしてそのような社員の挑戦こそが、これからのKMCを作っていくのです。