社長エッセイ

もうすぐ10周年

 KMCも来年5月で満10年、ひとつの区切りを迎えます。始めた頃は10年後のことなど考えることすら出来ませんでしたが、いつの間にかそんな年月が経ってしまいました。なんだか早いなあ、というのが偽りのない心境です。KMCを説明する際、これまでは「設立間もない」、「若い」といった形容詞を使えていたのですが、これからはそうもいきません。というより、これまでとは違ったKMCにしていかなければならないと思います。10年というのは、そうした意味でも丁度よい区切りの時期なのだろうと思います。

 さてそんなことを考えつつ、最近のKMC、ずいぶんと変わり始めましたね。しばらくセカンドギアで走っていた車がまさに「ガチャツ」とサードギアにシフトしつつある、そんな瞬間を体験している気持ちです。まさに私自身がそうなんですが、古くからいる社員であればあるほど、それを実感しているのではないでしょうか。

 KMCもようやく「集団」から「組織」になってきたように感じます。一言でいえば、個人軸と組織軸がかみ合ってきた。極端をおそれずに言えば、今までは一緒に会社の屋根の下にいるけれど、みんななんとなく個人主義。でもこれからは、個々の力がぐっと一つに集まって組織としての力が出せる、そんな可能性が見えてきた、ということではないでしょうか。だから、私自身は毎日が楽しくて仕方がない。なるほどなあ、こうやって「集団」が「組織」になっていくんだなあという感覚。頭では、会社ってそうでなければならないと分かっていても、これまでなかなかできなかったこと。知恵、知識、仕事のカバレッジ、ネットワーク、作業量すべてにおいて大きな広がりを見せている。個人でできることをはるかに超え始めたということ。だからこれからのKMCは「すごい!」組織。

 その、「すごい!」っていうのはどんなことなのか。KMCという会社は個々の想いを大切にする会社でありたいと思っていますし、これからもずっとそうであり続けるでしょう。途上国の開発支援、という想いはすべての社員に共通することだと思いますが、その中でもやれること、やらなくてはならないことはとてもたくさんある。そこで、KMC社員はそれぞれが自分の想う分野でスーパースター、超一流だという評価を得ている。そして、そうしたスーパースター達が同じ組織の中でプロとしてサポートし合っている。お互いがお互いを引っ張り上げている。だから「すごい!」会社。これが私の考えるKMCの究極の姿です。

 でも皆さん、KMCがやらなくてはならないこと、やれることは、今我々が考えているよりももっともっと大きなレベルだと思います。それぞれの個々の想いがつながってくると、それが見えてくるのだと思います。今はそれが始まったばかり。それが次の10年間なのかもしれませんね。これからのKMCをとても楽しみにしつつ、でも皆さん、そうは言いつつ、まず目の前にある、来年の記念パーティーや10周年記念事業、これを楽しみに企画しましょう。