開発コンサルタント
のつぶやき

パキスタン国シンド州におけるインフォーマルセクターの女性家内労働者の生計向上および生活改善支援プロジェクト

卒業モデルって何?

パキスタンでは、多くの女性が貧困に苦しんでいます。これは家の外で働くことを家族や社会から認められず、お金を稼ぐ機会がとても限られているケースが多いからです。本プロジェクトでは、こうした低所得層の女性たちを対象に、貧困から脱却して経済的な自由の獲得に向けた「卒業モデル」を適用した活動を行いました。
「卒業モデル」とは、元々世界銀行傘下の貧困層支援諮問機関(CGAP)とフォード財団が、バングラデシュのNGOブラック(Bangladesh Rural Advancement Committee:BRAC)の経験を基に開発した支援アプローチです。極貧層の持続的な生計活動の実現に向けた段階的な移行を支援するもので、社会的保護の提供、金融アクセスの促進とともに、生計向上を行うことにより、短期的には極貧層の生活を保護し、長期的に生計活動が持続することを目指しています。
プロジェクトでは、このモデルを現地の状況に合わせてカスタマイズし、人生設計や家計簿のつけ方などのライフスキル支援、手工芸品の販売やデジタルマーケティングを支援する所得向上支援、金融機関でのローンの借り方などを教える金融アクセス支援を総合的に行いました。

 

プロジェクトで実施したこの「卒業モデル」の紹介ビデオはこちらです。Sohniという若い女性が卒業モデルのトレーニングを通して、モザイク工芸で自立した起業家に成長していくストーリーです。是非ご覧下さい!また各種の研修資料やケーススタディなどをまとめたツールキットのウェブプラットフォームは、近日公開予定です。

 

シンド女性_Key approaches