開発コンサルタント
のつぶやき

エチオピア国企業の成長を目的としたビジネス・ディベロップメント・サービス強化プロジェクト

エチオピアでのプロジェクト業務を終えて

このプロジェクトは2018年9月に開始されました。3年後の2021年9月に終わるはずが、世界的なコロナ禍などの影響で、2023年3月まで活動期間が延長されました。
このプロジェクトでは、中小零細企業を支援する様々なサービスを総称するビジネス・ディベロップメント・サービス(BDS)を提供する現地人材の育成と、BDS提供の仕組みづくりを首都アディスアベバで行ってきました。
現地の人々と共に活動することを常としていたコンサルタントが、突然のコロナ禍で海外渡航ができなくなり、現地でも非常事態宣言が出されるなどといった異常事態に、当初は戸惑うことも多くありました。そのような状況でも、現地での人材育成研修にウェブ学習を取り入れ、在宅でも学習できる環境づくりをするなどの工夫を凝らし、活動を進めました。
そして、研修を受けた人材が各企業を訪問し、経営者と対話しながら、ニーズを見極め、必要なBDSを提供することで、経営改善を支援しました。結果、支援した約250社の7割強の企業で、売上増、コスト削減、新規顧客開拓などの好結果が生まれました。また、プロジェクトが開発した研修のノウハウは、6,000社以上の中小零細企業経営者や、エチオピア国内や周辺国からの難民が始めたビジネス支援にも活用されています。
エチオピア全国には約60万の中小零細企業があるとされています。プロジェクト終了後も、継続した活動がなされるよう、人材育成研修を行う現地指導者の養成や、BDS提供ガイドラインの作成なども実施しました。最後の会合の席上、中小零細企業開発政策を司る労働技能省の国務大臣から、プロジェクトの成果を活用し、全国の中小零細企業の支援を続けて行く旨の力強い発言がありました。
エチオピアの中小零細企業の今後の発展を願ってやみません。

エチオピアBDS_写真2