社長エッセイ

リラックスするということ

 「人が自分の持っている力を発揮できるのは、リラックスしている時だ」と言われます。私自身、まだまだそれをきちんと理解できてはいないのですが、簡単に書けば以下のようなことだと解釈しています。緊張状態とは、どこかに無理な力が入っている、あるいは無理な考え方や意識の持ち方をしている状態。いずれにしろどこか正常ではない。自分を第三者的に観察してみると心身が緊張状態にあるか否か分かりやすくなる。その逆に、弛緩状態とは、リラックスしているようで実は無防備な状態。何か変化があってもそれにうまく対応できない可能性がある。弱い状態、危ない状態、あるいはその一歩手前の状態を指す。これに対して、リラックスしている状態とは、身体に無理な力が入っておらず、無理な考えや感情にも陥っておらず、自然にモティベーションが高い状態。即ちいつもの自分であり、本来自分が持っている力を出しやすい状態、何か変化があってもそれに心身が反応してうまく対処できる状態だということ。不自然な力が入らないので、そうした状態が長く続いても疲れることがない。まさに理想的な状態と言えます。と言っても、私を含め多くの人々にとっては、分かっていてもなかなかこうした状態にはなれない、あるいは意識しないとなれないのが現実だと思います。

 我々も、業務の中で、様々な形で困難や難局に出会うことが多いですね。皆さんも、仕事の成果を出そうとすればするほど、そうした難局が壁のように立ちふさがっている、と感じたことが少なからずあるのではないでしょうか。そんな時でも、まず意識すればリラックスできるようになることから始めて、意識しなくてもリラックスしていられる、さらには、どんな状況にあってもリラックスしていられる、それが持続する、という姿を追求しながら、これまで培ってきた自分の力を常に発揮できるようになれればと思います。これもプロフェッショナルとして大切な能力の一つだと考えています。ではどうしたらこうしたリラックス状態を作り、そして維持できるのか、その方法は人それぞれ違うと思います。自分に合った方法をいくつか持っておくこと、要は気分転換、意識の転換が上手にできるようになる術を知っておくことですね。そして、コンサルタントとしての「心・技・体」すべてが充実していると感じるとき、我々は充分に力を出せるのだと思います。こんなことも折に触れて社内で議論し、お互いの能力を高め合っていければと考えています。